【ゼオスキン】どこまで我慢するべき?レチノールやハイドロキノンの赤み・かゆみ対処法
ゼオスキンヘルス(セラピューティックプログラム)を始めとして、ガウディスキンやリビジョンなどのトレチノイン・レチノール・ハイドロキノンを取り入れたスキンケアがトレンドとなっています。
レチノールは美肌に欠かせない成分である一方、レチノイド反応といわれる赤みやひりつき、乾燥などの症状がみられることがあります。用法用量の目安はありますが、レチノイド反応には個人差があり、塗る部位によっても反応が異なるため調整がむずかしく、その適正使用がより一層重要になってきました。今回、ゼオスキンヘルスを中心に赤みやかぶれた時の対処法、その後の再開、予防法についてご紹介します。
1.赤み、ひりつきが出た時はどうする?
赤みやひりつきが出てきたというのは、肌に炎症が起きていることを示すサインにほかなりません。
この時やるべきことは2つ。1つめは炎症を起こしている原因となるアイテムを減量・中止すること。2つめは肌の炎症を抑えるアイテムを取り入れることです。ゼオスキンで赤みを起こしうるアイテムは主に高濃度のレチノールとハイドロキノンです(他のブランドでも同様です)。
◇ゼオスキンヘルスのレチノール・ハイドロキノン◇
<高濃度レチノール>
・スキンブライセラム025、0.5
・Wテクスチャーリペア
・ARナイトリペア
・トレチノイン(こちらは医薬品で、正確にはゼオスキンではありません)
<ハイドロキノン>
・ミラミン
・ミラミックス
もともとこれらのアイテムは肌に対する刺激性を持っているため、ごく軽度の反応は致し方ない、、という側面を持っています(逆に皮むけ=ピーリング効果を利用して、肌の悩みを改善させることを目的とすることもあります)。ゆえに医師の指導・管理のもとで使うべき医療機関専売品なのです。
上記のいずれかが原因となるのですが、まずは一度これらを全て減量or中止しましょう。
2.医師に相談するべきはどこから?
継続、減量、中止の判断に迷った場合は、こちらを参考にしてください。減量・中止の見極めが難しいときや、心配な場合は購入したクリニックの医師に相談しましょう。
<継続してもいいサイン>
・赤み
・ひりつき(耐えられる程度)
・乾燥、つっぱり
・ニキビ(2mm大のニキビ2~3個程度)
<減量・中止すべきサイン>
・肌がボコボコしてきた
・ひりつき(耐えられない場合は、完全に落ち着くまで中止)
・あかぎれ(目尻や口周りの亀裂)
・ニキビ(大きめのものや、4個以上の場合)
・ただれてジュクジュクしてきた
※あくまで便宜的な分類のため、全てがこれに当てはまるわけではありません。
赤みや皮むけをどの程度まで許容するかという話は案内する医師や個々人の肌の状況により異なりますが、基本的にはほんのり赤い程度であまりひりつきや痛みを感じない範囲(自制内)で使うよう指導されることが多いでしょう。
3.赤み、ひりつきを和らげるにはどうすればいい?
原因となるアイテムを減量・中止したら次は、炎症を抑えることに注力しましょう。肌の炎症を抑えるにはステロイド外用が基本です。保湿だけでねばる方も多いですが、それでは炎症は治まりません。かかりつけの皮膚科医に見てもらうのがベストですが、難しければ市販のステロイドを使いましょう。市販のステロイドには「ベタメタゾン吉草酸エステル」が含まれているものが多いですが、こちらは顔に塗るには少し強めのお薬です。「吉草酸酢酸プレドニゾロン」などもう少しマイルドなステロイドを選びましょう。
ステロイドは長期使用により以下の副作用が起こる場合がありますので注意が必要です。治ったらすぐに終了することにして、漫然と使い続けないよう注意しましょう。
<ステロイドの長期使用による副作用>
・皮膚が薄くなる
・酒さ様皮膚炎をおこす(かゆみ、ブツブツ、赤ら顔になる)
・ニキビができる
・ターンオーバーの遅れ
抗炎症作用を有する保湿剤としておすすめなのは、ゼオスキンのRCクリーム。ヤナギランエキス、ゴシュユ果実エキスが抗炎症作用を発揮し、赤みと炎症から肌を保護します。レチノールを減量する際に混ぜて塗ることで、レチノイド反応の強さを調節することも可能な便利アイテムです。
また、セラミドNG、スクワラン、シアバターがバリア機能を強化し、乾燥やツッパリ感からお肌を守ってくれます。保湿することによって見かけ上は皮むけが落ち着きますので、どうしても人前に出なければいけない場合などにもご使用いただけます。
4.炎症が鎮まった後はどうやって再開するの?
さて、炎症が鎮まったのはいいものの、同じやり方で再開するとまたかぶれてしまうのは目に見えています。ここで炎症を起こしている原因となるアイテムたちを同時に再開してしまうと、結局原因がわからずに迷宮入りしてしまうのです。
ではどうすればいいのかというと、中止したアイテムを1つずつ再開してください。例えばミラミンとARナイトリペアを使っていて赤みやかぶれがひどくなってしまったなら、まずはミラミンから再開してみる...など順番にいきましょう。再開する順番に特に決まりはありません。両方に原因があることもあります。
また、再開するときはできるだけ少量かつ目立たない場所塗ることをおすすめします。こめかみや耳の後ろなどでいつもの半分量程度で再開しましょう。それでもかぶれるようであればやはり中止すべきかもしれません。そこまでかぶれが強くおこらないのであれば、中止していたアイテムを段階的に再開して、肌の赤みやかぶれがひどくなりすぎない範疇で、医師のアドバイスを仰ぎつつ慎重に使用しましょう。
5.予防法はあるの?
レチノールによる赤みやかぶれはその使用量や濃度に依存します。積極的に皮をむきたいわけでなければ、濃度が低めのものを、少なめからはじめてみましょう。これとは別に6週間を超える連続使用により徐々に耐性が出てきますので、慣れてきてから使用量を増やすのも良いでしょう。皮むけがおきない=レチノールの効果がなくなる...というわけではありませんので誤解がないよう注意してください。
一方、ハイドロキノン(ミラミン・ミラミックス)はかなりややこしいです。こちらはハイドロキノンそれ自体に刺激性があり、かつアレルギーによるかぶれを起こすことも知られています。ハイドロキノン自体の刺激性によるものであれば多少薄めれば再開可能ですが、アレルギーの場合はそうはいきません。
他にも界面活性剤など他の成分による刺激で赤みやかぶれがでることも考慮する必要がありますので、ハイドロキノンでかぶれがひどくなっているときは一度医師の診察を受けましょう。
その他の関連記事
・ゼオスキンとリビジョンは併用できないの?気をつけるべきアイテムは?皮膚科医が解説します。
・【ゼオスキン】デイリーPDとRCクリーム、効果はどう違う?分かりやすく成分比較してみた。
・知っておきたい!皮膚科医が教える「ハイドロキノン」の正しい選び方